2012年12月29日土曜日

Darn That Dream 2題

Darn That Dream のトランペットによる好演を2つご紹介。

ひとつめは原朋直さん演奏によるもの。
辛島文雄クァルテットのもの。




 もう一つはTom Harrell クインテットによるものの抜粋。

2012年12月20日木曜日

Let the Children Play composed by Tom Harrell

トム先生のオリジナル。
トム・ハレル・クインテットは大好きだ。「いわゆる2管クインテット」をそのままなぞるような創造性のないことはしないのが素晴らしい。それはトム先生すべての音楽活動に当てはまるのではないかとおもう。

アルバムが基本的にはオリジナルで占められるのがまた素晴らしい。
創造的であるが故に、自分の耳が調整されないと音楽が入ってこないかもしれない。繰り返し聴いてトム先生の考えるジャズをじっくり感じとっていただきたい。

ご紹介するのはLet the Children Play。子どもたちを遊ばせておこう、という明るい雰囲気が感じられる。テーマがある意味強い曲だと思うが、アドリブ時のコード進行はまた違うので、予習が十分必要かなと思う。ステージ映えする曲だと思います。

2012年12月17日月曜日

Nicolas Folmer & Daniel Humair Project plays Alfio Origlio's Didonade

紹介したくてしかたのない曲だが、ようやく曲名が判った。
初出はAlfio OriglioのアルバムRicordoに収録されており、タイトルはDidonade。

タイトルの意味は調査中だが、ミシェル・ペトルチアーニへ捧げた曲だそうだ。
ペトルチアーニは固めの音を正確に並べあげるような印象だが、作曲者アルフィオ・オリリオはセンスあふれる和音で空間を作ってそのなかを単音が風を吹かすような演奏だ。

いちおうメモ程度に採譜を試みているが、最初の6小節の展開の理論的な裏付けがよくわからない。同じコード展開が平行移動しているはずなので、トランペットでアドリブをとるのは至難だと思う。

これは自分なりに演奏してみたいし、こういう曲を演奏したいと思う人と共演したい。

名手たち集うNicolas Folmer & Daniel Humair Projectによる演奏をどうぞ。

2012年12月14日金曜日

Iona composed by Nicolas Folmer- Régis Igonnet Quintet

このブログを見ていただいたら分かる通り、私はNicolas Folmerさんの大ファンである。

プレイはもちろん作曲も素晴らしいところに惹かれる。

トランペットが冴える曲はトランペッターこそ知っている、と思う。

ご紹介するIona は、ファーストアルバムI comme Icare のナンバー。最初のテーマから上に展開するところが素晴らしい。腕を上げて、この曲を高らかに歌い上げたいと思う。

彼の公式サイトでは楽譜をダウンロードすることができる。大変刺激的で勉強になるのでご興味ある方は御覧ください。

http://nicolasfolmer.com/


2012年12月8日土曜日

Tom Harrell blues in all keys with Jamey Aebersold 1979 and the transcription

Tom HarrellのBluesソロ。
プロは12キーどれでも吹けます、という実例。
スケールとクロマチックの使い所が大変参考になります。
だがしかし、トム先生の真骨頂はどの音も均等に鳴らしつつ高い音や複雑な指使いでも絶対に崩れたり力んだりしないところだとおもう。トランペットプレイヤーなら基礎練習の重要性を再確認してくれるトラックだと思う。



このソロのtranscription(コピー譜)を作った人がいらっしゃる。
自分で書いたほうが勉強になるのだけど、耳コピ苦手な方はこれをもとに訓練してもいいかもしれない。

http://www.trumpetherald.com/forum/viewtopic.php?p=1230690

2012年11月30日金曜日

Fairy Tale Countryside by Art Farmer

アート・ファーマーの作曲。
テーマは伸ばしの音が中心でぼんやりと進む。コードやバッキングはそれに対比してとても強い。

アドリブは、5拍子というだけでとても取り組みやすい 。


タイトルもいい意味で演奏を方向づける。
紹介しているトラックは、後に続くのもすべて素晴らしい演奏です。



2012年11月25日日曜日

Criss Cross by Thelonious Monk

モンクの曲、なんだけどSF Jazz Collective兄さんたちの演奏がまた素晴らしい。

アドリブを管一人で担当する必要はない。
一人でやるのが形式美、と思考停止するとだんだん陳腐なものになってしまうのだろうと思う。
自分のやる音楽ではそれは避けたい。

集団即興を聴かせるものにするには技術が要りそうだけど、ダイナミクスや曲の展開など根本的に音楽を作り直せるような気がする。


2012年11月24日土曜日

Lee Konitz on how to practice improvisation

Lee Konitz による即興のアプローチ。
スキャットは本当に有効。トランペットのシラブル的にどうであるかというテクニカルな問題以上に、どう歌うのかを試せる機会になる。
こんなんグループでやろうとか、大学のジャズ研の時くらいだろうな。
社会人は車の中で思いっきりどうぞ。

リー・コニッツはサックスの音の作り方から本当に独特。スケールだとかいうレベルじゃないと思う。誰に対してもそうだけど、とくに音楽を作る姿勢を見習いたいと思う。



2012年11月17日土曜日

To Wisdom the Prize by Larry Willis

キメも多くステージで映える曲だと思う。


のだが、実は充分理解しきれていないのでとりあえずご紹介まで。

静かにテーマを流す方が後の展開はしやすいかな。

ロイ・ハーグローヴクインテットの演奏です。


2012年10月24日水曜日

Nigerian Marketplace by Oscar Peterson

私はあんまりピアノトリオは聞かない方だ。というよりは、世の中の人はピアノトリオくらいしか聞かないのではないかと思う。

オスカー・ピーターソンの作曲のこの曲は、どのへんがナイジェリアなのかがよくわからないが、ベースソロによるテーマの提示から解決へと展開し、ジャズの曲として新鮮な響きを残す。

これはトランペットで吹いてもいいのではないかと思う(こういう発想でしか聞いてない)。そのためにはソフトにメカニカルに吹けなければならないだろう。


In Your Own Sweet Way by Dave Brubeck

ブルーベックというとTake Fiveが有名なのだが、演奏家から最もよく取り上げられる曲はこっちだろうとおもう。

コードで分析すれば2-5の積み重ねで、理屈上難しいところはない。テンポに惑わされずテーマを見失わずに音楽を作る、というのが今のところの私の基本姿勢かな。言うは易きだが。

マイルズ・デイヴィスの演奏が有名だが、あえてブルーベック4tetの演奏を。この演奏では、コードの森に入り込んでどこかに迷い込んでしまった(もちろん意図的に)、という展開をめざしたのだと思う。批判も多いブルーベックのピアノだが、このトラックはそのような挑戦を感じる。

ポール・デスモンドの音、ゆったりとしているが正確なリズムのフレージングは見事で、何度も言うがトランペットで彼のような音を出すことが生涯の目的のひとつである。



Karaguchi Kazuyuki plays This I dig of You

先日おじゃました88nelsonのセッションで、サックス奏者の近藤タケユキさんが演奏された曲。


Hank Mobley作曲のバップナンバーということになるだろうか。とてもハッピーな曲想で、きめがある程度決まっているので、演奏も引き締まる。大学のジャズ研でこういう曲をやっておくと演奏の作り方の参考になる。

A(16小節)-A'(16小節)の32小節。細かい分析をすれば、Aの11~12小節から13~14、15~16小節で半音コードがずれるところはしっかり慣らしておく必要がある(特にトランペットは)。同じフレーズを半音下げて演奏するのもやりすぎたらつまんない。曲全体からフレーズを考えないといけないだろう。

唐口一之さんのプレイでどうぞ。
この演奏を見て先のリップベンドとかピッチの幅の話を思い出しました。




2012年10月22日月曜日

Nicolas Folmer plays You Must Believe in Spring

ミシェル・ルグラン作曲のバラード。

小節数は、8-8-10。同じモチーフを少しづつ発展させていくんだけど、コードが半音下がるところと全音下がるところがあって、きっちり覚えて準備しておかないと大変なことになる。鍵盤や弦楽器は指の位置をスライドさせればすむかもしれないが、大多数の管楽器はそうもいかない。漫然とスケール練習をやってもだめで、しっかりスケールの音を聴きこんでおかないとだめだということか。


Nicolas Folmerはミシェル・ルグラン曲集のアルバムを作り、彼の曲をレパートリーとする。このトラックではブルース的な響きも援用しつつ、熱く歌い上げている。彼のトランペットは自由で、トランペットはまだまだ可能性のある楽器だということを知らせてくれる。

彼ならペトルチアーニのトリビュートアルバムを作ってくれるかもしれない。


2012年10月18日木曜日

トランペットの練習について - ウォームアップとベンディング

ジャズをやるまえに楽器が上手に吹けなければいけない、というのに気づいたのがつい最近で、やっと基礎練習に本格的に取り組むようになった。謙遜ではなく、トランペットの腕は小学生並と言えば小学生に対して失礼なレベルです。

私は正規の教育を受けたものではありませんので、以下の練習方法にも問題があるかも知れません。

---

ウォームアップから基礎練習までルーティーンを決めている。

ビル・アダムスの最初のロングトーン
タンギング(T=100,120) シングル・ダブルタンギング
スケールとリップスラー(『朝練』から)
それからクラークのtechnical studies

時間的余裕があれば、スタンプやチャールズコリンのAdvanced Lip Flexibilitiesなど。

練習曲としてアーバンを少しづつ練習している。特に付点8分や跳躍など、クラークで直接出てこないものを取り上げている。

最初のタンギングは舌の位置や力の抜けを確認したり、低い音でのダブルタンギングがクリアに出来ることが目標。低い音のダブルタンギングが高めの音と同様にできないというのは、奏法に問題があるということだと理解している。


また、右手の指に余計な力が入りスムーズに動かせていない。クラークでは#2の実音lowGとAからのものが苦手で、薬指に気を取られると中指や親指に力が入ってしまう。自分の場合ゆっくり確実に吹くことで、出だしや息の流れなどとのコンビネーションのなかで脱力を心がけている。


---

最近ベンディングを取り入れて楽に吹けるようになってきたと思う。

ベンディングとは、ピストンを押さずにピッチを変える、例えばトランペットソ(開放)の指でファ#を吹くというもの。これプレスし過ぎだと絶対にできない。そして、単にピッチを合わせるだけではなくしっかりトランペットとして鳴るポイントを探すことで、唇だけでなく口周りや喉・息の流れなどがどうあるべきかを経験できる。


私の場合、これによって自分がプレスしていることを客観的に見ることが出来、ある程度コントロールし、低音域がドッペルアンブシュア気味(低い音を吹くときに不必要に唇に隙間を開けること)だったのが改善されてきたと思う。

ジェイムス・スタンプのウォームアップアンドスタディにもあるような、音が下がる時には上昇しているように、とまではいかないが、音が下がった時にあまり下がったと意識せずに息を流して吹くことが出来るようになってきた。

Trumpet Exercises
http://www.trumpetexercises.net/exercisegroup:bending


2012年10月7日日曜日

Bill's Hit Tune by Bill Evans

ビル・エヴァンスというと、スコット・ラファロとポール・モチアンとのトリオが先ず出てくる。グルーヴ感さえあっていればベースはもっと自由に動けることを示したし、日本人好みの品の良い「ワルツ・フォー・デビー」などという曲もある。
しかし、ビル・エヴァンスは生涯通じてピアニストであり、聞くべき作品は非常に多い。そして、彼はスタンダードのカバーだけでなく作曲も多く行なっている。

Bill's Hit Tune はそのひとつである。それこそ、ワルツ・フォー・デビーあるじゃんと思ってしまう。なぜこのタイトルにしたのかは不明。曲はちょっとクサイくらいの展開をするのだが、哀愁を感じさせる彼らしい作品だと思う。

いずれエヴァンス特集ををトランペットでやってみたいと思っている。キーも音域もトランペットでは想定外なのだが、それゆえに独特のものが得られると信じる。
今のうち、少しづつ掘り起こしておくこととする。


2012年9月27日木曜日

Chet Baker plays Out of Nowhere

チェット・ベイカーは世間ではヴォーカルで人気なのかもしれないが、トランペットの歌い方こそ評価されるべきだ。

サーカスプレイでなく、トランペットでしっかり歌を歌っている。
センスと言ってしまえば思考停止。しっかり研究したいところ。
音を出すタイミングとリズムに秘密があるように思う。

古い歌だが古さを感じさせない、スタンダードのOut of Nowhereでどうぞ。

2012年9月20日木曜日

Teo by Thelonious Monk

福岡の吉岡かつみさんに教えていただいた曲。
モンクの曲はほぼすべてトランペットでいけるんじゃないかと思う。

これもかっこいいしステージでやっても映えますね。
モンクさんオリジナルでどうぞ。


2012年9月18日火曜日

Darn That Dream

すんませんしばらくスタンダード曲をご紹介します。

Darn That DreamのDarn は "Damn"(こんちくしょう、クソッタレ)を多少間接的に言った語です。
夢からさめるとあなたはいなくなってしまう、そんな夢なんてdamnだ、という歌です。ミュージカルの歌だそうですが、そこまではたどれませんでした。

バラードです。

納浩一さんの本(黒いやつ)には入っていません。

デクスター・ゴードンのトラックをどうぞ。ワンホーンだとテーマを吹ききるだけでも難しいですね。


2012年9月12日水曜日

なんちゃてジャズフェスタin益田マルフク

島根県は益田マルフクにて行われた「なんちゃてジャズフェスタ」に参加してきた。

店に集うメンバーを中心に、グループを予め決めておいてのセッションライブ大会。
音楽好きの集まる中演奏することと聞くことを楽しむ会になりました。


私も演奏者として参加した。ギター、ベース、ドラムス、トランペットのカルテット。
リーダーがメンバーを各所から集め、その場で初顔合わせとなった。
曲はあらかじめメールで候補を出していた。
以下のとおり、難しめの曲を、リハーサル無しでやりました。
お客さんにも盛り上げていただき、素晴らしい演奏になったと思います。

Bye Bye Blackbird
You Don't Know What Love Is
I Mean You
Estate
Short Story
Have you Heard Miss Jones?

で、打ち合わせさえなしで
Confirmation

自分自身の反省点は、サウンドとソロの起伏とか聞かせどころを意識することかな。冷静に吹くのって私は苦手ですが、克服しないとなあ。

リハーサルで感覚とか精度を上げられるともっとよかったでしょうが、楽しく音楽を追求できたと思います。趣味とはいえ、チャレンジングなことをしてこそ楽しいですよね。

マスター、共演者の皆様、演奏をご覧になった皆様、ありがとうございました。

2012年8月30日木曜日

Question and Answer by Pat Metheny

パット・メセニーの曲。
所属していたジャズ研はメセニー好きな人が多かったなあ。

Jamesなんかも好きです。

トランペットで演奏するイメージが全く沸かないのが玉に瑕です。
テナーやアルトサックスなんて、いくらでも曲があるじゃないですが。
トランペットはそうも行かないのですよ。

マイケル・ブレッカーを偲んで。


2012年8月19日日曜日

Trompeta Toccata by Kenny Dorham

ケニー・ドーハムの名演。

テーマにパワーがあり、各奏者のソロパートではテーマの変奏が行われる。
この展開自体も面白いし、演奏自体も熱くクール。

この曲を真似たり自分がステージでやりたいと思っているわけではないが、学生の時聞いてとにかく衝撃を受けた。これと同じように吹きたいとひたすら練習しまくった。

AABAがジャズじゃないし、アドリブだけがジャズじゃない。じゃあどういう形があるのか、という迷いに一つ光を見せてくれた演奏。

ケニー・ドーハムはこれ以後アルバムを作るのをやめてしまったのか、惜しまれる。

This is New by Kurt Weill

マック・ザ・ナイフなどで知られるKurt Weill の曲。
コードがやや取っ組み辛いからか知名度は今ひとつだが、 強いパワーを持った曲である。

Chick Coreaのデビュー作 Tone's for Joan's Bonesから。
これが後続の多くの演奏のお手本になっていると思う。

ただ、このトラックのウディ・ショウ先生はまだ曲を消化しきれてないなという印象を与える。
そりゃまだ23歳の若者だから仕方ないかな。


2012年8月18日土曜日

Textures by Herbie Hancock

トランペットがからめる曲じゃなのだがご紹介。

コードワークが美しい曲です。


Alfio Origlio トリオによる演奏。


で、もとはHerbie Hancockの曲で、こういうアレンジでした。



2012年8月8日水曜日

A Felicidade by Antonio Carlos Jobim

アントニオ・カルロス・ジョビンのナンバー。

タイトルは「幸福」を意味するが、歌詞は「幸せには終わりが来るが悲しみには終わりはない」ということを歌っている。

日本人は額面通りに受け取って素直に切なさを歌うだろう。カーニヴァルであれだけ騒げるブラジル人もそんな無常観を抱くのか。いやどうせ彼らのことだ、人生は悲しく短いからぼくといいことしよう、などと続くのだと思う(偏見)。

曲は軽めのマイナーで、奏者の自由度は高い。

トランペットで演奏しているのはみかけたことがないが、案外合うのではないか。

ジョー・ヘンダーソンのアルバム"Double Rainbow"収録のものが衝撃的であった。
影響が大きいのか、熱くなりそうでもあんまりべたべたしない、freakyにならない演奏がいいなと思う。



2012年8月7日火曜日

Holy Land by Cedar Walton

いわゆるマイナーブルースナンバー。

キメの多い曲。2-5の連続なのだが、都会的な響きを感じる。Holy Landといっても、玄奘三蔵法師のイメージではないとおもう。

ピアノトリオの曲と思いきや、管が入っても楽しいです。


アル・ヘイグの上質な音でどうぞ。
これくらいのテンポでやってるのが好きです。


2012年8月2日木曜日

Tom Harrell plays Joy Spring unaccompanied

トム先生の無伴奏のJoy Spring.

曲自体は言われるほど難しくはない、と思う。トランペットには転調がややきついけど、オーソドックスなコード進行が半音上がるだけである。ジャイアント・ステップスが途中で半音上がるわけではないんだから大丈夫。

トムさんのソロは緩急あり、リズムも丁寧に歌い上げている。うん、吹き飛ばさず丁寧に、というのが良さだと思う。よく聴きこむことで、トム先生のコードに対する考え方が得られると思う。

自分もいつかConfirmationを無伴奏でやってみたいなあ。

2012年7月31日火曜日

Children of the Night by Wayne Shorter

ウェイン・ショーターのメッセンジャーズもののなかで一番好きな曲のひとつ。

ABAの構成なのだが、B部分がコード的にはなかなかに暴力的。
普通の4ビートのはずだが、怪しい雰囲気が心地良い。

素敵な曲だし、自由度も高いと思うのだけど、目の前で聞いたことはない。

彼の曲はとらえどころがなく、特にトランペットではどうアプローチしていいのかわからないのだけれど、いつしかステージで演奏してみたいものだ。

メッセンジャーズのアルバムThree Blind Miceからどうぞ。



2012年7月29日日曜日

Ojos de Rojo by Cedar Walton

シダー・ウォルトンの有名曲をもう一つ。

Ojos de RojoはRed Eyesという意味だそうです。それでも謎が残りますが。

すでに完成された曲なので、営業用にはやりやすいものの、ここからスタートして新しいところに行くのは難儀すると思います(そうならオリジナル曲をやったほうが良い)。バンドのインタラクションでさりげなく聞かせるのがアプローチかなと思います。

ジャズ研が手本とするために作られたんじゃないかというような演奏からどうぞ。
これ日本人の企画なんでしょうか?

Fantasy in D / Ugetsu by Cedar Walton

シダー・ウォルトンのジャズ・メッセンジャーズ時代の作曲。
もともと『雨月物語』から着想を得たということでUgetsuとタイトルをつけていたが、わかりづらかったのか、後にFantasy in Dというタイトルを得た。

Boliviaのときもそうなのだが、コードがころころ変わるところとAがずっと続くところがあり、速さの関係でどっちもどっちでつらい。音を敷き詰める以外を考えたいところ。

トランペットでこの曲を最も演奏したのはフレディ・ハバードだと思う。こちらもすぐに演奏の様子が見つかるのでどうぞ。
今回はシダー・ウォルトンとボブ・バーグによるカルテット演奏をご紹介します。

2012年7月28日土曜日

吉岡かつみトリオ@バンドワゴン下関

下関バンドワゴンで吉岡かつみさんのトリオ演奏を聞きに行く。

吉岡かつみ(pf)
Dizzy吉本(Ba)
山本陽子(Dr)

吉岡さんはセロニアス・モンクがお好きで、第一部ではトリビュート曲を演奏された。セットの趣味も私にとってストライクゾーンで楽しく聞けました。熱くキレのある演奏で、ただのゴリゴリではないので聞き疲れしない(コントロールをしっかりしていたり、リズムを外さないところなのでしょうか)。勉強になります。
吉本さんがこの店のオーナー。ラインはもちろん、いわゆるベースがやってしまいそうなアドリブではなくちゃんと歌から出てきているのがいいなあと思っています。ドラムスの山本陽子さんは何度か拝見してますが、今回は特に音が前に出てきて聴き応えがありました。

第2部はセッションということで、一緒に演奏させていただきました。

Softly, as in a morning sunrise
Body and Soul
Wave
I'll close my eyes
Moanin'
A Night in Tunisia
Bolivia
Now's the time

後でいろいろとお話する機会があった。プロ・アマ問わず、自分より音楽のことを考えて音楽を愛する人はいないと思っているのだが、吉岡さんの音楽愛には負けたかなあ、と思った。

まだやりたいことが十分にできていない。楽に楽器が吹けるように今後も精進いたします。

ありがとうございました。

2012年7月27日金曜日

Pablo de Caracas by Nicolas Folmer

Nicolas FolmerのアルバムFluide収録のナンバー。

カッコイイです。

オリジナル曲でトランペットのワンホーンって、毒にも薬にもならないスタンダードナンバー集くらいしか流通してないかもしれませんが、いくらでも可能性があります。

そのためには、テクニックも曲も充実してないといけないんでしょうが。

こういう演奏が目の前で聞けるならトランペットのジャズも人を集められるんじゃないでしょうか。

2012年7月26日木曜日

Well You Needn't by Thelonious Monk

モンクの曲の中では取り組みやすいほうかな。
ただコードは単調だし、ブリッジの半音で上下するところをどう処理するかは考えどころ。

Chet Is Backというアルバムにも収められていて、チェット・ベイカーのバージョンも興味深い。
Nicolas Folmerの演奏でどうぞ。



2012年7月24日火曜日

La Mesha by Kenny Dorham

ケニー・ドーハム作のバラード。

Joe HendersonのPage Oneが流行ったと聞いているが、なぜこの曲がスタンダードにならなかったのか疑問だ。

20小節のスローナンバー。コード進行などをたどるとコルトレーンあたりのイメージがあったのではないかと推測する。

ケニー・ドーハムのアドリブは元テーマをかなり感じさせるほうだと思う。そして独特の音があるからロングトーンだけでも聞かせる。スピーディに吹くところは無理を感じさせない。

こういう曲でトランペットがどういうふうに吹けばいいか、ケニー・ドーハム先生が切り拓いてくれていると思う。ほら、コルトレーンだったら、とかウェイン・ショーターだったら、という想像はしやすいじゃないですか。トランペットだとパラパラと吹けないから同じ発想では難しいと思うわけです。

Trinkle Tinkle by Thelonious Monk

トランペットで吹けというのはかんべんしてくれシリーズ。
しかし世の中広いもので果敢に挑戦する方はおられるんですね。

モンクの曲のなかでも難解だとおもいます。まだ消化できてないので 当面は吹けないけれど、気が向いたら吹くことがあるかなあ。

初演の時、この楽譜を見せられて吹けといわれた共演者たちはどういう表情をしていたのか。モンクの考えてることだから信じようかと思ったのだろうか。



2012年7月21日土曜日

New York Attitude by Kenny Barron

ケニー・バロン作のバップナンバーになるのだろうか。

彼の作品として以前ご紹介したVoyage同様、トラディショナルなスタイルでもう少し新しさを加えたものになっている。

New York AttitudeはAABAのナンバーで取り組みやすい。テーマのリズムセクションのキメさえ確認しておけば演奏できそう。

管楽器バージョンとケニー・バロントリオの2つの演奏をどうぞ。前者は例によってトム・ハレル先生のプレイが冴えます。



Woody Shaw plays Round Midnight

こんなトラックもあるんですね。

ウディ・ショウ先生は何を演奏してもウディ・ショウ。
音色、タンギングなんかから他と違う。

このラウンド・ミッドナイトもギル・エヴァンスのアレンジのやつだが、どこからどう聴いてもマイルズ・デイヴィスは出て来ません。

2012年7月19日木曜日

Chick Corea and Gary Burton play Radio by Steve Swallow

ゲイリー・バートンとチック・コリアのアルバムDuetより。

めまぐるしく変わるコードではあるがまとまりのある一曲になっている。
作曲者のSteve Swallowにはこういう曲が多い。曲によっては暴力的と思えるような展開をすることもある。いずれ紹介することになるだろう。

このデュオは何枚もアルバムを出すほどの組み合わせである。チック・コリアの歯切れのよいピアノとビブラフォーンの響きとの対比が独特の間合いを生んでいると思う。

さすがの私もトランペットでこの曲に挑む気はないが、和音を嗜む方はゆっくりのテンポでこの曲の動きを感じ取っていただきたい。

Groovesharkという、サンプル音源などを収集したサイトからどうぞ。

http://grooveshark.com/#!/s/Radio/3g9S85?src=5

All the things you are 2題

Tom Harrell 先生とMarvin Stamm先生による、ピアノとのduo。
トランペッターに限らずすべての管吹きは必見です。

Marvin先生の方は、アドリブプレイについての説明が興味深い。

聞くことに取り憑かれる(addicted)のはジャズを演奏するためにはとてもよいプロセスであると語っている。

Tom 先生は言わずもがな。こういう歴史的プレイは正しく残されるべきだと思いますが。

All the things you areは、著作権の保護期間が終わっているはずなので、自分で演奏したものを遠慮せずに公開できる。



2012年7月17日火曜日

Le chateau de Guillaumes by Nicolas Folmer

ニコラ・フォルメルの代表曲の一つ。「ギヨームの城」。
勝手な想像だけど、フレンチバラッドって感じがします。
そんなに難しい和音の展開はしないので、彼の曲の中では取り入れやすい。

この8月にドラムスのダニエル・ユメールとの共同プロジェクトの新譜も出るそうなので楽しみです。ただ日本ではいつ入手可能になるか。

2012年7月16日月曜日

Nardis 2題

有名なナルディスであるが、実質ビル・エヴァンスの曲ということでピアノトリオで演奏されることが多い。

ビル・エヴァンスの曲をトランペットで吹いている例はあまりない。いつかVery EarlyとかBill's Hit Tuneなんかを余裕たっぷりに吹きたいと思うのだけど、いつになることやら。

トランペットではこのチェット・ベイカーのようにゆっくり演奏するのがよいかもしれない。自分だけの感じ方かもしれないが、この曲はとても都会的な響きを持っているとおもう。バリバリハードバップって感じで吹かない方向で考えたい(が吹いているうちに頭に血が上るのよね)。



The Lawn by Carla Bley

トランペットでは絶対に演奏できない曲、少なくともテーマに絡めと言われたら困る。
サックスなんかは、キースのカントリーみたいな入りで途中から参戦できそうだ。
ミュートでも使うかね。

こういう曲はテンポとノリを合わせるのが肝だと思う。


カーラ・ブレイとスティーブ・スワローによるDuoでどうぞ。
曲も演奏もスウィートです。ひたすら美しいだけでなく、どこかしらユーモアがある。

なお彼らのウェブサイトで楽譜を見せてもらうことができます。

Art Farmer plays Stablemates by Benny Golson

アート・ファーマーもトランペッター以外にはほとんど聞かれることはないかもしれないが、自分の吹き方、トランペットの吹き方を持ったジャズ・ジャイアントである。
高音を多用しない、速い曲でもタイム感が強く感じられる、などお手本とすべきところがたくさんある。 ド派手ではない分なおさら良いですね。


Stablematesはベニー・ゴルソン作のオリジナル。テンポキープさえしっかりできればなんてことはないはずなんですが。目先の転調に惑わされないようにしっかりコード進行を確認しておくといいかもしれない。

2012年7月13日金曜日

Paul Desmond and Chet Baker play Autumn Leaves

広大なインターネットの海からこんなところを見つけてしまったあなたならご存知でしょうが、枯葉の名演を今一度。

チェット・ベイカーとポール・デスモンド、いずれもアドリブの名手です。
ただ単に8分音符を並べるだけでは音楽にはならないことが痛いほどよくわかります。

2012年7月12日木曜日

Arturo Sandoval plays There will never be another you

どスタンダード。

アルトゥーロ・サンドヴァルの演奏。
リラックスした感じが非常に良い。息が詰まらない。頭ではウケルとわかっていても、バリバリしたトランペットの音はめざしていないからかな。

それほど特異なことをしているわけではないと思うが、 リズムに乗せて軽やかに吹いている。凄みが目立つわけではないけれどすっごい技術です。

多分ブルーススケールのような気がするのだが、歌い方がブルースを思い出させる。、

同曲には他に、ウディ・ショウにも名演があるのだが、またネット上で紹介できれば。




2012年7月11日水曜日

Pannonica by Thelonious Monk

ジャズを語るに2語しか要らない。Thelonious とMonkだ。

そこまで言い切る自信はない。むしろ、ジャズではなくセロニアスミュージックである、となら言えるかもしれない。

モンクの曲は一筋縄ではいかない。

私自身の感性なので大いに笑っていただいて結構だが、ジャズの曲や編曲について、あんまり手の込んだものは歌じゃなくてジャズオタク趣味の「作り物」だと思い、すくなくとも自分でやろうとは思わない。

モンクの曲は、作り物と歌のすれすれくらいに感じている。 なにか自分が歌えるものがあるんじゃないか、と思う。絶妙な角度なのだ。

モンクの演奏についてはザ・スウィングであり、セロニアスミュージックであり、ジャズである。言うまでもない。

反面、コルトレーンのジャイアントステップスは演奏できたら楽しいだろうけどジャズを知らない人が聞いてて楽しいと思ってもらえるのか自信がない。

御託が過ぎたが、Pannonicaである。当時のジャズパトロンに捧げた曲。
曲の構成はAABAだがラストAは9小節である。
コードはそれほど難しくはないが、部分ごとでなく全体とかコーラス単位でアドリブをとるのは特に難しい。
トランペットで演奏してる人は見たことない。だから特に挑戦すべき曲だと思う。

2012年7月10日火曜日

Estate by Bruno Martino 2題

文字通り「夏」の曲。
いろんなキーで演奏されたり、単純な繰り返しでないため、打ち合わせが必要な曲かもしれない。

ウディ・ショウのIn My Own Sweet Wayは購入してもう15年近くになるが、いまだにお手本になるアルバムである。ここではトランペットワンホーンでの演奏が聞ける。夏の海のような広さが想起される。
ただ、録音は1987年の2月だそうです。私は『ニューヨークの秋』が大好きなんだけど、季節を選ぶ気がしてなかなかコールする勇気がありません。



次にこの曲を有名にしたミシェル・ペトルチアーニの演奏を。彼は何回かこの曲を取り上げている。このバージョンはスタンダードなトリオにシンセが入っているかな。周りがなんだろうとペトルチアーニのピアノは縦横無尽だ。
どこまでも突き抜けていく。
彼の死を未だに受け入れることができない。

2012年7月8日日曜日

月例 Session at Porche 湯田

今月も湯田のポルシェにてセッション。もう4年近くになるんですね。

今日は演奏する人が多く、また皆さん楽しんで演奏されているのが大変素晴らしい。締まった演奏も多く充実していたと思います。

私が演奏したのは
Solar
Star Eyes

と声をかけていただいて
Confirmation

ミュージシャンズセッションという感じで
Girl From Ipanema
Straight No Chaser
以上でした。この2曲はこれでいいとおもいます。

以下一人反省会。

トランペットの技術面でできてないのは、高い音から低い音に移った時潰れて聞こえるところがひとつ。唇を振動させることに注意を払いすぎて余計な力が入り、マウスピースの中に唇が崩れてしまう。音の出だしは相変わらず不安定で、力まずに吹くことが鍵だ。インターバルのあるフレーズを吹かなければならないのならその練習が必要だ。

毎回難し目の曲を一曲はお願いしているんだけど、その際は自分がリズムや雰囲気などつくって強力にリードしないといけない。そのあたりの図太さはまだ足りてない。あるいは曲の理解が十分ではないということだな。

扁桃炎の後遺症か、聞き耳の左の調子はよくないままだったが、得るものは多かった。また一ヶ月修行しよう。

2012年7月4日水曜日

Pensativa by Clare Fischer

クレア・フィッシャー作曲による佳曲、というよりはアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズの演奏で有名といったほうがいいだろう。

AABAの曲なのだが、各パーツが長いので、スケールに慣れ十分アイデアを練ってから勝負したい。

Pensativa とはpensive woman (物思いに耽る女性)という意味だそうだが、ジャズ・メッセンジャーズの方しかしらないと、どこが?と感じるはずだ。ブライアン・ブロンバーグ(下のトラック)のものを聞いてもらえば、その落ち着いた曲想が得られるだろう。

2管編成にしても、アート・ブレイキーに操を立てる必要はなく、タイトル通り夏の気だるさを爽やかに演奏する方が面白いかもしれないと思う。



Thermo composed by Freddie Hubbard

テーマがお祭りみたいでいいですよね。
コードはいまひとつつかめない感じです。

楽譜(The World's Greatest Fakebook)で見てみると、フラット6つでした。
大変そうです。

2012年7月3日火曜日

High Wire composed by Chick Corea

「おしゃれなジャズ」で営業、しかも準備時間が十分取れるとき、となると、大学のジャズ研向きの曲かもしれない。

ちゃんとジャズなのだけれどチック・コリアらしいコード展開がしてあって楽しい。

いい曲なんだけど、ここまで曲が完成していると、他人の褌を借りて演奏している感じがして、あんまり気乗りしない。やりこまないと自分たちらしく演奏できないかな。

チャカ・カーンのヴォーカルでどうぞ。

2012年7月1日日曜日

Art Pepper plays Autumn Leaves

私はトランペットを吹くのだけれど、最初にジャズの影響を受けたのは2人のアルトサックス奏者、ポール・デスモンドとアート・ペッパーである。ひねた性格なのが災いしてか、あんまりテナーサックスジャイアンツを聞かない。

アート・ペッパーのアルト・サックスからは人の声がする。
聞こえてくるソロも、その場でつくったのだろうけれどぐっと音楽的で、細かいスケールにこだわってしまうと絶対に出てきそうにない、曲全体だとかアドリブ全体とかいう大きな単位で見ても耐えられるものになっている。

有名な枯葉も彼の手にかかり落ち着いたナンバーになった。

2012年6月30日土曜日

Big P by Jimmy Heath

12小節の曲。
まじめに勉強してないからなんとも言えないが、いわゆるブルースナンバーだとおもう。

決めの多い曲なので、すぐにやりましょうとはならないだろうけれど、あらかじめメンバーや曲目を決められる機会には重宝するのではないかとおもう。

キャノンボール・アダレイグループの曲ってあんまり聞かれてないような印象があるが、カッコイイの多いです。

Sandu by Clifford Brown

ブルースのネタに尽きた時どうぞ。Ebメジャー。
2管でそれぞれ役割がある曲なので使い勝手が良いし、テーマもinspiringだと思います。

下のトラックは、フレディ・ハバードとウディ・ショウのセッション。

この二人なら断然ウディ・ショウだ、と言いたいところだけれど、二人で吹いているとどっちがどっちかわからなくなってくる。トランペット好きにはたまらない、と言いたいところだが、ぼやけてしまうところもあるのよね。

2012年6月27日水曜日

Barney WIlen plays Daahoud composed by Clifford Brown

このトラックを是非紹介したかった。

以前紹介したDaahoudの記事はこちら。

クリフォードの曲なんだけど奏者のバルネ・ウィランは上方向に全く力が入っていない。

速い曲だとどれだけ8分音符を安定して鳴らすかに力を入れがちだけど、本当に目指すべきは、休符や長い音をうまく使って一つの歌を作ることだと思う。

この歌い方は本当に参考になる。
すっごい難しいことで、トランペットの場合はどのレンジでもまず余裕で吹けるようにならないと絶対できないですね。

以前5人編成でこの曲を取り上げた時もこれをお手本にCの曲にして演奏してもらった。
これセッションでできるといいですね。

2012年6月26日火曜日

A collection of Horace Silver's tunes

 Wikipedia ホレス・シルバーhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%BC より、彼の代表曲をyoutubeにリンクしてみました。

"Lonely Woman"
"Doodlin'"
"The Preacher"
"Nica's Dream"
"Opus de Funk"
"Safari"
"Sister Sadie"
"Blowin' the Blues Away"
"Song for My Father"
"Quicksilver"
"The Dragon Lady"
"Nutville"
"Horacescope"
"Ecaroh"

Time is Right performed by Woody Shaw

Time is Right はJudy Singhという歌手によって作曲された。
歌詞の説明は自信はないけれど、ずっと私たちは待っていたけれど空が晴れあなたが自由になったんだということを歌っているんだと思う。

5人いれば何やってもいいし自由なのですね。
ジャズのライブとはいえ、いい音楽をやればいいのであって、いかにもジャズのフォームに何らとらわれる必要はないことを思い知らせてくれる。
 
これは個人の鍛錬とかイメージトレーニングがいるからセッションではむりかな。
死ぬまでにバンドを組むことがもしあれば、この曲を演奏してみようという人にしたい(こういうのを言うと大学のジャズ研の中でさえも嫌われるわな)。

このビデオのキャプションは間違っています。そして演奏も途中までで切れるのですが、それでもとても価値のあるクリップです。

2012年6月25日月曜日

"Smile" - Jacky Terrasson Live at KPLU

必然性のない無意味な変拍子は聞くに耐えないけど、これは5拍子じゃないとだめですね。
スマイルはあのチャップリン作の佳曲。シンプルな曲だけど訴えるものが強い。



How to Improvise with Trumpeter Charlie Porter

Charlie Porterさんのアドリブ講座。

高校の頃初めて買ったのは、カシオペアのCD("The Party")だったのだが、これ一枚しか持ってなかったから毎日2,3回は聞いたと思う。次に買ったのは同じくカシオペアの"Full Colors"で、これも毎日2,3回、高校の時少なめに見積もっても1000回は聞いたのか。ほぼ完全に頭に入っている。今からアルバム一枚一人で歌い続けろと言われてもできると思います。

で、コピー譜も買ってちょっと和音を合わせてみたり、 そんなので2-5などの展開(ただしカシオペアは見かけ上あからさまな2-5の展開はしない)を、苦にせず頭に入れることができた。

で、学生の頃から今に至るまでアドリブはどうすればいいかよく聞かれるんですが、上記のような経験があるので、同じ事をしましょうといってもさすがに誰もついてこない。 「ブルーススケールで適当にすれば」、がジャズ研の基本姿勢ではないでしょうか。

で、Charlie Porterさんなのですが、まず聞いたことのあるものを音にすることの重要性をおっしゃってます。そこからリズムやテーマ(メロディ)どちらかを固定して変化をしていくのですが、このへんの肝はぜひビデオをご覧ください。

先輩ジャズ研必視聴だとおもいます。


2012年6月20日水曜日

Del Sasser By Sam Jones

キャノンボール・アダレイ、ナット・アダレイクインテットの演奏で知られるSam Jones 作のナンバー。2管もの。

初めて聞いたのは広島時代、ライブで聞いたスリーホーンのバンドによるもの。

明るくていいですね。
曲がかっちりと決まっているのでテーマは聴かせるものを作りやすい。

いわゆるAABAの展開なのだが、ひとつのAが長めで、ちゃんと考えとかないと自分が見失ってしまうかな。彼らの演奏のように、一コーラスでバトンを渡したほうがいいかもしれない。

Them Dirty Blues収録のものをどうぞ。このアルバムには以前ご紹介したJeannineも入ってます。

A Shade of Jade by Joe Henderson

Joe Henderson作曲。ごく普通のリズムだけれども和声の積み方やコード展開は新鮮さを感じさせる。決めだらけでそれぞれに打ち合わせが必要。小節数は12-12-16-12かな。
コードはカラフルなので比較的ソロは組みやすい気がするが、こういうのはフロントだけの力では締まりません。

Mode For Joeというアルバムに収録。このアルバムを買ったのは大学3年生くらいか。
このアルバムはまだまだ好演があります。
音楽的な壁はもうその時くらいからあって全く飛び越えられてない。

2012年6月16日土曜日

Joshua by Victor Feldman

Miles Davis のアルバムSeven Steps to Heavenより。
作曲者はVictor Feldman。

これより以降マイルズは誰にも真似できない領域に入っていく。ワン・アンド・オンリーということであり、同じ曲をしても猿真似にしか見えないということだとおもう。「営業」向けではあるかな。

このアルバムは過渡期のもので、いわゆるジャズの形を踏襲しているので聴きやすい。演奏家にとっては曲を使いやすいということになる。コードから着想を得て、というだけでは難しいかな。モード奏法はよく理解してないのだけれど。

ジョー・ヘンダーソンがマイルズ・デイヴィスへのトリビュートアルバムを出しているのだが、その中のJoshuaも大変素晴らしいものであった。

ちょっと見つからないので、ここではオリジナルを引くこととする。

6月月例セッション @ Porche 湯田 メモ

今更なんだけど6月の月例セッションat Porcheのメモ。
毎度お付き合いいただいて有り難うございます。

私が参加した曲。
Voyage by Kenny Barron
Look to the Sky by A.C.Jobim

All the Thing You Are(飛び入り)
St. Thomas

おまけ

Round Midnight
Doxy

でした。Voyageは多少やっちまいましたが、一回はやっておいたほうがよいだろうと。

次が

Driftin
Daahoud

ですね。またお願いいたします。

2012年6月15日金曜日

Recorda Me by Joe Henderson

メジャーすぎて忘れていたけれど大事な2管もの。

ジョー・ヘンダーソン作のラテン・ボサノヴァテイストの一曲。

参考としてあげる映像はオリジナルのもの以外のものは見つからなかった。
ケニー・ドーハムはどれを聞いても素晴らしい。

これは埋め込み不可能のようなので、下のリンクからどうぞ。

http://www.youtube.com/watch?v=opwZVX7ZZ28

Matsushima Keiji plays Yes or No by Wayne Shorter

Yes Or Noはウェイン・ショーターのオリジナル曲の中でもよく演奏される曲だと思う。

最初の8小節が同じようなコードなので、ここにどんなモチーフを持ってくるのか、聞き手も奏者も飽きないためには重要な気がする。また、こういう曲では特に、フロントとバックという対立でとらえては聞かせるものは作れない。

松島啓之は日本人トランペッター。
偉そうな言い方をするなと思われて結構だが、デビューCDを買った者の印象として、松島啓之は本当に上手になったなあと思う。自分の歌い方にてらいがないと言えばいいか、堂々としていると言えばいいか。ただただ好きでやってるんだよという印象を受ける。



2012年6月14日木曜日

Tom Harrell plays Softly, as in a Morning Sunrise

同じくトム先生のソロパフォーマンス。

いろんなプロがいていいけれど、自分で作曲して音楽を拡げていく人は本当に応援したい。

作曲の素晴らしい人はソロも独創的なことが多い。

アマチュアとしては、まずこういう身近な曲から学んでいきたいと思う。

Woody Shaw plays On Green Dolphin Street

我が師の一人Woody Shaw先生のライブでのソロ。

キーとかコードからどういう音を使っているかももちろん大事なレッスンになるけれど、何より複雑なフレーズが自分のものになってただの8分音符がちゃんとリズムに乗っているところを見習いたい。考えないでも吹けるくらい吹き慣れていないとここまでの演奏はできないのだと思う。

グリーン・ドルフィン・ストリートはセッション曲の定番のひとつなので全ての奏者の参考になるだろう。

2012年6月7日木曜日

Jeannine by Duke Pearson

Jeannine(ジニーン/フランス読みだとジャニーヌだそうです)。
キャノンボール・アダレイクインテットの演奏で有名。
2管の曲。
途中の管の動きも指定があるので、演奏する方は楽しめると思う。


素人だと、この演奏の面影を抱きつつの演奏になるか。
最初の8小節の同一コード内でどういう音楽を展開するかが勝負かな。

2012年6月5日火曜日

Driftin' by Herbie Hancock

そうかこれも2管の曲だ。
ほとんどユニゾンだけれど、2管じゃないと出せないサウンドです。

ハービー・ハンコックの若い頃の作品。

このアルバムのことを今知ってびっくりしたんだけれど、デクスター・ゴードンとフレディ・ハバードがフロントなんですね。
みんなコードに忠実に吹いているので、それをもとに少し自由に吹くのは比較的簡単かもしれない。かっこ良く聴かせるには、このうだうだリズムとどうお付き合いするかかな。

Herbie Hancock - Driftin'

Daahoud by Clifford Brown 2題

クリフォード・ブラウン作の曲。
キメが多いので、2管の良さが出る曲ですね。

トランペッターとしては、クリフォードの単なる猿真似ではない演奏をしたいところ。

音楽そのものでは、Barney WilenのTalismanのDaahoudを参考にしているが、ネット上では聞けないようなので別のものを。

Eric Legnini Trio - Daahoud


Daahoud 田中哲也(Tp)赤堀ひさし(P)日野了介(B)石田和也(D)

2012年5月31日木曜日

The Long Goodbye by Alan Broadbent

『長いお別れ』と聞くと、反射的にフィリップ・マーロウを思い出すが、おそらく関係はなかろう。

3拍子マイナーのナンバー。最初は暗くブリッヂ(中間の展開部分)で立て続けに和音が展開し、最後はメジャーになるという、他の曲ではなかなか見られない構成になっている。

チャーリー・ヘイデンのカルテット・ウェストによって演奏された。作曲者はピアニストのAlan Broadbentである。

これはテナーの曲。テナーと同じくらいずっしりした低い音を出せない限りトランペットでは手を出せないだろう。挑戦しがいはあると思います。

「The Long Goodbye」 Charlie Haden Quartet West



2012年5月30日水曜日

Midnight Mood by Joe Zawinul

マイルズバンドに加入しウェザーリポートで一世を風靡したJoe Zawinulだが、彼は以前はアダレイ兄弟のグループにいたりとオーソドックスなジャズをやっていた。

Midnight MoodはMoney in the Pocketというアルバム収録のオリジナル曲(これより古い録音があるかも知れませんが未調査)。美しく静かなワルツ。おそらく都会を離れ田舎ですごすmidnightではと勝手に思っている。

このアルバム、ブルー・ミッチェルやペッパー・アダムス、ジョー・ヘンダーソンなど名だたるメンバーを従えオリジナル曲中心で聴かせるものとなっている。


ビル・エヴァンスは数度この曲を取り上げ、それで比較的有名な曲になったのだと思う。

だからというわけではないが、ぜひトランペットで聞かせる曲にしたいと思う。


ご本人の演奏ではないが、 静かな雰囲気を醸し出す演奏をどうぞ。

Arshak Sirunyan - "Midnight Mood" (J.Zawinul) - Live at CSPAC

2012年5月29日火曜日

Autumn in New York 2題

ニューヨークの秋。
私の中でのザ・バラード。
枯葉以上に季節に気を使う秋の歌だ。

メジャーとマイナーが絡み合い、肌寒さの中に若干の暖かさを思わせる。


演奏家にとっては手強い相手で、アドリブで独自のものを出すのは至難だとおもう。

今年の秋にまた自分なりの演奏ができるように、今から準備しよう。

Kenny Dorham and the Jazz Prophets at the Cafe Bohemia - Autumn in New York


Autumn In New York - Sweet Jazz Trio

2012年5月26日土曜日

Conception by George Shearing

ジョージ・シアリングの曲。

コードの展開が目まぐるしい。

もともとC#で書かれた曲なのだけど、キース・ジャレットやビル・エヴァンス、チェット・ベイカーなどはCに書きなおして演奏しています。「自分で12キーの練習をする」で解決するのかもしれないけれど、いろんなキーで書かれた曲を演奏すると発見も多いと思う。



例によってYoutubeより、原キーで演奏されたものをどうぞ。
まだコードにしっくり行かないところがあるんだけど、これはトランペットで自分なりに演奏してみたい。

2012年5月25日金曜日

Firm Roots composed by Cedar Walton

私は村上春樹は読まないのだが、彼が最高のピアニストとしてCedar Waltonの名を挙げていたのには驚いた。
「あ、ジャズのこと知ってんじゃないの?」と(実際には彼はジャズ喫茶を経営していたのであった)。

 シダー・ウォルトンはピアノの音や崩れない演奏をするのだけれど、作曲も有名である。
Holy Land, Ugetsu(a.k.a. Fantasy in D), Ojos de Rojoなど。

 Firm Rootsもまた彼の代表作の一つ。いわゆるAABAのようなありきたりな展開に安住しないのが彼の曲の好きなところである。ペダルによるスタートも美しい。

Youtubeには御大の映像はなかったので、他の方の優れた演奏をどうぞ。
トランペットじゃ難しいかな。 だれかサックスかなにかで聞かせてください。

2012年5月24日木曜日

Are They Only Dreams performed by Woody Shaw

ウディ・ショウは私のアイドルの一人である。

ソロをとってもコードトーンに対して独自のアプローチをするので面白い。彼のスタンダードの演奏はまた聴き応えがあるし音の使い方に得るものがあるだろう。
彼の魅力はそれにとどまらず、曲も切れるしバンドの音も他にはないものを作り出している。

"Are they Only Dreams"はアルバムMoontraneの一曲。作曲はOnaje Allan Gumbsなのだが、ウディのバンドの音がする。A-A'の間のコードのぶん投げ方はとてもよいです。

すでに出来あがった曲で、彼のバンド以外が演奏するのは大変難しいだろう。

Rhythm-a-Ning performed by Tom Harrell 2題

トム先生の御演奏。
素晴らしい。

8分音符を力を入れずに吹くこと、休みとか間合いの使い方など。

先生に少しでも近づけるように努力します。

コペンハーゲンでの演奏。


le duc des Lombards版

2012年5月23日水曜日

Voyage By Kenny Barron

ケニー・バロン作。
ケニーさんはNew York Attitudeもそうだけど、こういうバップぽいっけどそのちょっと先のような曲が多いような気がする。
演奏する方から見ると、こういう2-5の展開はしんどいけれど面白い。

スタン・ゲッツとのカルテット演奏でどうぞ。

The Jody Grind by Horace Silver

ホレス・シルバーは"Song for My father"だとか初期の曲がやたら有名だけれど、いつだって曲がいい。

この曲は出身大学近辺ではスタンダードだったのだが、なかなか知っている人に出会えない。
パターンもシンプルでブルース進行なのでやりやすい割に盛り上がる曲だと思う。


2012年5月22日火曜日

Paolo Fresu and Uri Caine

ピアノとトランペットのデュオ。
どのパフォーマンスも好きだけど、とりあえずスタンダードのDoxyを聞いてみてください(Youtubeはシーク可です)。
やられた、と思いました。

Paolo Fresuの音は楽に吹いているように聞こえる。楽に吹かないと音の深みが出ないんだな。



Uri Caineは本当に器用。デイヴ・ダグラスのCDで初めて聞いたけれど何でもいけるなあ。ジャズ・ジャーナリズムでは名前が出てくるかしらないが、チック・コリアとは違う方向だけどジャズの音楽を拡げた人だと思ってます。


2012年5月18日金曜日

Look to the Sky by Antonio Carlos Jobim

ジョビンの作品の中では有名ではないかもしれないが、大変よい曲。
トランペットにも合いますね。

ヒロ川島さんの演奏でどうぞ。
ただし未完です。

2012年5月17日木曜日

Anti Calypso by Roland Prince

ドラマーによるドラムスについての解説です。
最近知った曲です。いい曲ですね。

2012年5月15日火曜日

Free for all by Wayne Shorter

この曲は自分が演奏したいというわけではないけれど大変熱い演奏として印象に残る。
Free For Allはメッセンジャーズ時代のウェイン・ショーターの曲。

ウェイン・ショーターの曲は大好きだ。演奏ももちろん好きだ。
Children of the NightだとかWild Flowerなどは同好の士がいればぜひお手合わせ頂きたいと思う。

2012年5月12日土曜日

辰巳哲也さんのトランペット解釈

ジャズトランペッターの辰巳哲也さんのトランペット解説ビデオ。
数シリーズあるようですので、リンク先から御覧になるとよいでしょう。

自分の経験や見聞を誠実にモニターして話をしようとしておられる。
同じ楽器を吹くものとして興味深くお聞きしました。

トランペットの経験や体格には個体差があるので、言葉として記録に残した時点で100%経験を捉えることはできないと思う。しかし、この話をもとに自分の頭で考えて練習すれば得られるところは多いのではないか。

ご本人のウェブサイトはこちら。http://members3.jcom.home.ne.jp/dadriemusic/
 

Moon and Sand 2題

アレック・ワイルダー作の静かな名曲。

世間的にはキースジャレットの演奏で有名だろうか。
日本のフェイクブックには載ってないのが原因か、 ジャズを演奏する人のなかでも知名度は低いようだ。

学生の時はなぜかベースでこの曲を演奏してジャコ・パストリアスのピアノトリオのCDをコピーをしていたものだが今はトランペットでも吹くようになった。

曲はABACでCの部分が10小節。
形式から考えるのは良くないと思いつつ、なるべくAABA形式以外のものに慣れておきたい。
Bの2-5のコードの流れが好き。

例によってトム先生からピアノのジャッキー・テラソンとのデュオ、それからケニー・バレル・トリオの演奏です。


2012年5月9日水曜日

久保田浩さん

北九州に何度か遠征に行くのだけれど、ジャズを演奏される方がたくさんおられる。

久保田さんは北九州でお会いしたピアニスト。88nelsonというライブハウスのセッションで初めてお目にかかった。


ご自身の歌い方がはっきりとある、と私衝撃を受け、以降演奏をお聞きするときは(精神的には)正座で聞いております。


ご一緒させていただいたり、間近で演奏を拝見できることが自分にとって貴重な経験です。

お近くの方はぜひ久保田さんのライブに足をお運びください。
北九州の人は近くで素晴らしい演奏を聞けていいなあ、と思います。

久保田さんのウェブサイト。http://jimita.com/

枯葉 Autumn Leaves

Pf久保田浩
Ba増根隆司
Dr乙宗亮輔

2012年5月7日月曜日

Sail Away by Tom Harrell

トムさんの有名曲のひとつ。
フェイクブックにも載っているから取り組みやすいだろうけれど、自分らしく歌うには時間がかかりそう。

いいオリジナル曲を作れるひとこそ音楽をより精緻にあるいは猥雑に変化させることができると思う。アマチュアとしておこぼれにあずかることしかできないが、せめてトムさんに賛辞を送りたい。

Moontrane by Woody Shaw

ウディ・ショウの名曲の一つ。
Cm / Dm / Eb#9 / Fm / DMaj7 という展開がたまらん。


本当に何一つ理屈やコードのことがわかってない学生時代に、無理言って一緒に演奏してもらった。
この曲ばっかりは、今後の人生で「やりましょう」といってやってくれる人はいないだろう。


一番のお気に入りは、Woody Shaw、Freddie Hubbardのセッションなのだが、youtubeにはないようなのでこちらをどうぞ。 こんなに速くなくてもいいと思うが。


2012年5月6日日曜日

It's you or no one 2題

Hank Mobley, Lee Morgan play ...




Steve Kuhn plays...


Session at Porche

5/5(土)山口ポルシェのセッションデイに参加。

自分が演奏した曲。
It's You or No One.
At the Mambo Inn

Recorda Me
I Remember Clifford

他の方が演奏した曲。
A Girl from Ipanema
Softly as in a morning sunrise
All the things you are
Corcovado
Alone Together
My Romance
Tea for Two
Autumn Leaves
Watermelon Man
Georgia on my Mind
Amazing Grace

休みの合間ということもあって、演奏される方多数。
県外から旧知の方もいらっしゃる。楽しかったし刺激になりました。
山口にもジャズを演る人がたくさんいらっしゃる。
自分が出来ることなど限られていて、とにかく楽しくかつ精密ないい演奏をするだけ。
聞き手も演奏家も育ってくるとおもう。

自分の反省点は、
・トランペットは和音が出せない。出す一音を慎重に決めて出す。
・無理しない。音の跳躍のあるイディオムなんかで無理なく楽器を鳴らせるように日頃の努力。
・タイミング。メトロノームが手から離れるまで。

アマチュアで音楽をやるのはほんとうに大変だし、経済的な見返りなんてない。楽しさ、日常とは違ったコミュニケーション、また美しさに近づくことが報いといえば報いだが、そういうもののために多くの人が熱中して集うのは本当に素晴らしいことだと思う。長く続けたい。

2012年5月5日土曜日

Nicolas Folmer and Daniel Humair play "Matrix" by Chick Corea

ジャーナリズムからは全く離れているのでわかんないけど、優れたジャズ・トランペッターはたくさんいます。

Nicolas Folmer(ニコラ・フォルメル)は、フランスのトランペッター。メカニカルなフレーズを難なくこなす。ピッチも正確。タンギングなのかフレージングなのか、ちょっと癖があるかなあと思うのですが、聞いていて大変おもしろい。
彼の書く曲はまた素晴らしい。おいおい紹介したい。


このビデオは、フランスのジャズレジェンドのひとり、Daniel Humair(ダニエル・ユメール)とのクインテットでの演奏。曲はChick Coreaの"Now he sings, Now he sobs"で聞かれる"Matrix"。トランペットでこの曲をやるという発想でやられた。


2012年5月4日金曜日

Sweet Love of Mine by Woody Shaw

Woody Shaw の作曲。

とはいえ、彼らしからぬ曲だと思う。もっと過激な響きの曲が多いのです。


Real Book 系には全然載ってないというのがまた不思議。
アメリカさんでも人気はないのか。

メロディにパワーがあり演奏もしやすく、ソロも取りやすいと思います。

Homestretch by Joe Henderson

同じくジョー・ヘンダーソンのブルースHomestretchのだけれどこんな映像が残っているというご紹介。
ブレッカー兄弟がいらっしゃる。
各人2コーラスと短くお祭り進行なのですが耳に入りやすいブルースなので演奏の参考にもなるかもしれません。

どうでもいい話だけど、Miles, Bluesはそれぞれ「マイルズ」「ブルーズ」だと思うのです。



Mamacita by Joe Henderson

テナーサックスのジョー・ヘンダーソンの曲。
Recorda Me が有名だけど他にも佳曲多数。



初出はKenny Dorham "Trompeta Toccata"のはず。こちらの演奏も熱いのでどうぞ。
下のビデオはテンポが速いのですが、ゆったりでも楽しめる曲になってます。
このアルバムはトランペット吹きなら聞くべき。

2012年5月2日水曜日

Short Story by Kenny Dorham

ケニー・ドーハムはほんとうに素晴らしい。
音色はもちろんテクニックも素晴らしく、そして佳曲も多い。


ブルーボッサとかロータスブロッサムあたりが有名だと思うけれど、それ以外にも名曲多し。


Short Storyはジョー・ヘンダーソンのリーダーアルバム'In 'n Out'の一曲。
ワンホーンでもいけると思います。

Moon Alley by Tom Harrell

トム先生の作曲。2管以上で静かなジャズの曲は希少。
初版はCriss CrossのCD Tom Harrell"Moon Alley"。

いわゆる昔からやってる曲だけではなく、プレイヤーズチューンがもっと流行ればいいなと思う。

下のビデオも好演です。
John Fedchock NY Sextet - MOON ALLEY

Moment's Notice - Brandon Lee on Youtube


とても参考になる。
これくらいのテンポで思ったように吹けると楽しいだろう。練習あるのみ。

2012年5月1日火曜日

Session at 88nelson

小倉の88nelsonにてジャム・セッションに参加。
老若男女音楽を愛する人々が集う場所で、また皆さんお上手。
明るく、居心地が良い。
88回の記念セッションで、プレイヤーも多く、リズムセクションが3セットできるほど。
うらやましい限り。地元でももっと演奏者が増えるといいな。

ここ数週間不調続きであったが、いい刺激をもらって浮上のきっかけを得た。
自分の場合フレーズがイメージできても楽器からの出力が追いつかないので、メトロノームと仲良くこつこつと練習するしかないな。言うまでもなくいい音をめざして。

マスターの計らいで歌伴にも数曲参加する。
歌とトランペットが出てくる、となるとチェット・ベイカーくらいしか真面目に聞いたことがないが、彼の場合歌っている途中にトランペットがでてくることがない。

歌の間を埋める(白玉のときに吹く)、という考え方ではいけないような気がする。声の伸びを邪魔する可能性だってある。
もっと聞かないとね。
経験するからこそ得られたり。

参加曲(曲名を覚えている分だけ)
Body and Soul
It don't Mean a thing
Autumn Leaves
Fly Me to the Moon
When You Wish upon a Star
I've got You under my skin

セッションでもいろいろできるのだが、曲をじっくりつくっていったり、複数管のアンサンブルに興味が尽きないので、やっぱりレギュラーバンドがあるのが理想とは思う。